『のびのびBOY』、のびのびTALK (1) [PS3]
PS3『のびのびBOY』をダウンロード購入した。
「プレイヤーは自由自在に伸び縮みするキャラクター'BOY'となり、LRスティックを巧みに操りながらフィールド上の○○○を○○○し、○○○することで最終目標である○○○をめざすゲームだ」
昨今のゲームは○○○に当たる部分で内容を簡潔に伝えられる作りになっていて、それがプレイヤーの購買意欲をかき立てたり、プレイのモチベーションを高める効果を持っていたりするわけだが、『のびのびBOY』をこうしたゲーム紹介記事のテンプレートで語るのは難しい。というか、○○○に何を書けばいいか、ゲーム誌の記者やライターでも戸惑ってしまうだろう。
結論から言うと、10の記事があったらそれらすべてに違うことが書かれるべきゲームだと思うし、そうでないとこのゲームの良さは伝わらない気がする。
『のびのびBOY』に用意されているのは前述のキャラクターBOYと、宙に浮かぶ箱庭風のフィールド、そのフィールド上にいる(ある)人、動物、木、家、その他多種多様の奇妙なオブジェクト類だけだ。
これといった目的や義務もなく、どんな無茶をしても死ぬことはない。何かの拍子にカラダがちぎれてしまうといったアクシデントはあるが、自力で簡単に修復できる。
プレイヤーはただ、カラダを伸ばしたり、ジャンプしたり、オブジェクトを食べたり、食べたオブジェクトを尻尾から発射したりすればいい。延々続けていればいい。止めたくなったら止めればいい。
極論すればそれだけのことだ。
実はこのゲームにはもう1匹(1本?)、GIRLというキャラクターも存在する。GIRLは宇宙を旅する生物で、全世界のプレイヤーが伸ばしたBOYの総延長分進むことができる。現在は月まで到達しており、次は火星を目指すらしい。
……と、GIRLの到達距離を伸ばすのがこのゲームの「目的」と言えなくもないが、モチベーションを高めるにはいまひとつパンチに欠けるフィーチャーだ。
だいたい「太陽系をひとつなぎにする!」と言ってはいるが、地球から冥王星まで最短でも43億km以上ある。発売から5日で月に到達(約38万km)したとはいえ、このペースでいくと冥王星到達に155年以上かかる計算になる(計算が間違っていなければww)。
制作者が本気でこれを「目的」と考えているのか、かなり疑問なのだ。対上司、対メディア向けに便宜上用意した「目的」ではないのか? と勘ぐってみたくもなる。
そんなわけなので、ここまでの要素をそのまま書いても、面白そうな記事には絶対にならない(笑)。とはいえ、目的がないから楽しげな記事が書けない、というのもおかしな話である。
そもそも、ビデオゲームに「目的(ゴール)」の概念が導入されたのは、無限のシナリオやフィールドを用意することが事実上不可能だから……という側面もある。80年代初頭までの古いビデオゲームのほとんどにゴールがないのは、シナリオや本格的なマップが存在しないからだ(後付けのバックグラウンドストーリーはあっても、シナリオと呼べるレベルではないことが多い)。
つまり「目的(ゴール)」は本来、ゲームの必須要素ではないのだ。
【つづく】
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「プレイヤーは自由自在に伸び縮みするキャラクター'BOY'となり、LRスティックを巧みに操りながらフィールド上の○○○を○○○し、○○○することで最終目標である○○○をめざすゲームだ」
昨今のゲームは○○○に当たる部分で内容を簡潔に伝えられる作りになっていて、それがプレイヤーの購買意欲をかき立てたり、プレイのモチベーションを高める効果を持っていたりするわけだが、『のびのびBOY』をこうしたゲーム紹介記事のテンプレートで語るのは難しい。というか、○○○に何を書けばいいか、ゲーム誌の記者やライターでも戸惑ってしまうだろう。
結論から言うと、10の記事があったらそれらすべてに違うことが書かれるべきゲームだと思うし、そうでないとこのゲームの良さは伝わらない気がする。
『のびのびBOY』に用意されているのは前述のキャラクターBOYと、宙に浮かぶ箱庭風のフィールド、そのフィールド上にいる(ある)人、動物、木、家、その他多種多様の奇妙なオブジェクト類だけだ。
これといった目的や義務もなく、どんな無茶をしても死ぬことはない。何かの拍子にカラダがちぎれてしまうといったアクシデントはあるが、自力で簡単に修復できる。
プレイヤーはただ、カラダを伸ばしたり、ジャンプしたり、オブジェクトを食べたり、食べたオブジェクトを尻尾から発射したりすればいい。延々続けていればいい。止めたくなったら止めればいい。
極論すればそれだけのことだ。
実はこのゲームにはもう1匹(1本?)、GIRLというキャラクターも存在する。GIRLは宇宙を旅する生物で、全世界のプレイヤーが伸ばしたBOYの総延長分進むことができる。現在は月まで到達しており、次は火星を目指すらしい。
……と、GIRLの到達距離を伸ばすのがこのゲームの「目的」と言えなくもないが、モチベーションを高めるにはいまひとつパンチに欠けるフィーチャーだ。
だいたい「太陽系をひとつなぎにする!」と言ってはいるが、地球から冥王星まで最短でも43億km以上ある。発売から5日で月に到達(約38万km)したとはいえ、このペースでいくと冥王星到達に155年以上かかる計算になる(計算が間違っていなければww)。
制作者が本気でこれを「目的」と考えているのか、かなり疑問なのだ。対上司、対メディア向けに便宜上用意した「目的」ではないのか? と勘ぐってみたくもなる。
そんなわけなので、ここまでの要素をそのまま書いても、面白そうな記事には絶対にならない(笑)。とはいえ、目的がないから楽しげな記事が書けない、というのもおかしな話である。
そもそも、ビデオゲームに「目的(ゴール)」の概念が導入されたのは、無限のシナリオやフィールドを用意することが事実上不可能だから……という側面もある。80年代初頭までの古いビデオゲームのほとんどにゴールがないのは、シナリオや本格的なマップが存在しないからだ(後付けのバックグラウンドストーリーはあっても、シナリオと呼べるレベルではないことが多い)。
つまり「目的(ゴール)」は本来、ゲームの必須要素ではないのだ。
【つづく】
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2009-03-01 18:50
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