自分にもわかる、iYM2151マニュアル(2) [音楽]
自分用の「iYM2151マニュアル」、第二回。
iYM2151 (DETUNE Ltd.)
■音色「init」を時報音にする
まずは、前回シレッと書いた「iYM2151は4オペレータ8アルゴリズムのFM音源」の意味を確認しておこう。
「オペレータ」とは、「サイン波発生器」のこと
「アルゴリズム」とは、「オペレータの並べ方(つなぎ方)」のこと
「FM」とは、「周波数変調(Frequency Moduration)」のこと
であり、つまりiYM2151は……
「4つのサイン波発生器」を、
「8パターンに並べかえ可能」な、
「周波数変調方式」の
音源なのだ。「まだよくわかんない」という方は、まだよくわからなくて無問題。追々必要に迫られたら、少しずつ説明するので(^-^)。
↑SYNTH画面のアルゴリズム選択ボタン(1~8)の上に描かれているのが、各アルゴリズムのオペレータ接続図。
ちなみに「サイン波」(正弦波ともいう)はその名の通りサインカーブ状の波形で、身近なところでは時報の「ポーン」でおなじみの音。ただ、前回ロードした音色「init」の「ポー」という間延びした音は、時報のようには聞こえないかもしれない。
そこで手始めに「init」を編集し、時報の音にしてみよう。
【OEを操作し、オペレータ1以外をオフにする】
↑前回ロードした音色「init」。LCD上部右寄りにある「PRO」をタッチし、プログラム画面に移ろう。
▼
↑プログラム画面では音色の全パラメータの確認、変更ができる。「OE=1 1 1 1」となっている部分の、右端の「1」をタッチ。
▼
↑「0 1」の「0」をタッチし、右下の[YES]をタッチする。
▼
↑プログラム画面に戻ったとき、「OE=1 1 1 0」になっていればよい。続いて、右から2番目の「1」をタッチ。
▼
↑同様に「0」をタッチし、右下の[YES]をタッチする。[INC][DEC]は加算、減算ボタン。[DEC]をタッチして「0」にすることもできる。
▼
↑右から3番目の「1」も「0」に変更し、「OE=1 0 0 0」にする。
「OE」は「Output Enable」の略で、オペレータ出力のオン(1)・オフ(0)を切り替えるパラメータ。4つの値は左からオペレータ1、2、3、4に対応しており、「OE=1 0 0 0」なら「オペレータ1がオン、オペレータ2~4がオフ」になる。時報の音はサイン波1つあれば十分再現できるので、不要なオペレータをオフにしておいた。
続いて、「ポー」という持続音を「ポーン」という減衰音にしよう。
【DRとSLを操作して減衰音を作る】
↑「OP1」行、「DR」列の「00」をタッチ。OP1はオペレータ1の略だ(その下のOP2~4はオペレータ2~4)
▼
↑「10」を選択して、[YES]をタッチ。
▼
↑「OP1」行、「SL」列の「00」をタッチ。
▼
↑「15」を選択して、[YES]をタッチ。
▼
↑LCD下部のミニキーボードをタッチすると、時報のような「ポーン」が鳴る。キーボード右端の三角を一度押して1オクターブ上げれば、より時報らしくなる。
■各オペレータのパラメータ(1)
OP1~4の右から5つのパラメータ(AR/DR/SR/RR/SL)は総称して「エンベロープジェネレータ」という。キーボード打鍵から離鍵(後)までの出力レベルの変化を設定するパラメータだ。
AR(Attack Rate)
打鍵後、出力レベルが最大に達するまでの時間を設定(0~31)。31なら打鍵と同時に最大レベルに達し、値が小さいほどレベルがゆっくり上がっていく。(0では音が出ない)
DR(Decay Rate)
出力レベルが最大に達したあと、一次減衰に要する時間を設定(0~31)。値が大きいほど速く、小さいほどゆっくり減衰する。0では減衰しない。
SR(Sustain Rate)
DRで設定した一次減衰後の、二次減衰時間を設定(0~31)。値が大きいほど速く、小さいほどゆっくり減衰する。0では減衰しない。
RR(Release Rate)
離鍵後の減衰時間を設定(0-15)。値が大きいほど速く、小さいほどゆっくり減衰する。
SL(Sustain Level)
DRで設定した、一次減衰時間経過後のレベル(0~15)。値が小さいほどレベルが大きく、値か大きいほどレベルが小さくなる点に注意。つまり、0にするとまったく減衰しない。
↑エンベロープジェネレータのパラメータは、図で覚えた方が早い。SLのみが「レベル」を、その他は「時間」を設定するパラメータだ。
↑iYM2151の画面下部をタッチすると現れるスタッフ名表示。ここでもエンベロープチャートを確認できる。
エンベロープチャートをじっくり見ると、「減衰音はDR、SL以外のパラメータを操作しても作れるんじゃね?」ということに気付くだろう。答えがわからなければ、下の写真をクリック。
↑「DR、SR」以外のパラメータを操作して作った時報(一例)。
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iYM2151 (DETUNE Ltd.)
■音色「init」を時報音にする
まずは、前回シレッと書いた「iYM2151は4オペレータ8アルゴリズムのFM音源」の意味を確認しておこう。
「オペレータ」とは、「サイン波発生器」のこと
「アルゴリズム」とは、「オペレータの並べ方(つなぎ方)」のこと
「FM」とは、「周波数変調(Frequency Moduration)」のこと
であり、つまりiYM2151は……
「4つのサイン波発生器」を、
「8パターンに並べかえ可能」な、
「周波数変調方式」の
音源なのだ。「まだよくわかんない」という方は、まだよくわからなくて無問題。追々必要に迫られたら、少しずつ説明するので(^-^)。
↑SYNTH画面のアルゴリズム選択ボタン(1~8)の上に描かれているのが、各アルゴリズムのオペレータ接続図。
ちなみに「サイン波」(正弦波ともいう)はその名の通りサインカーブ状の波形で、身近なところでは時報の「ポーン」でおなじみの音。ただ、前回ロードした音色「init」の「ポー」という間延びした音は、時報のようには聞こえないかもしれない。
そこで手始めに「init」を編集し、時報の音にしてみよう。
【OEを操作し、オペレータ1以外をオフにする】
↑前回ロードした音色「init」。LCD上部右寄りにある「PRO」をタッチし、プログラム画面に移ろう。
↑プログラム画面では音色の全パラメータの確認、変更ができる。「OE=1 1 1 1」となっている部分の、右端の「1」をタッチ。
↑「0 1」の「0」をタッチし、右下の[YES]をタッチする。
↑プログラム画面に戻ったとき、「OE=1 1 1 0」になっていればよい。続いて、右から2番目の「1」をタッチ。
↑同様に「0」をタッチし、右下の[YES]をタッチする。[INC][DEC]は加算、減算ボタン。[DEC]をタッチして「0」にすることもできる。
↑右から3番目の「1」も「0」に変更し、「OE=1 0 0 0」にする。
「OE」は「Output Enable」の略で、オペレータ出力のオン(1)・オフ(0)を切り替えるパラメータ。4つの値は左からオペレータ1、2、3、4に対応しており、「OE=1 0 0 0」なら「オペレータ1がオン、オペレータ2~4がオフ」になる。時報の音はサイン波1つあれば十分再現できるので、不要なオペレータをオフにしておいた。
続いて、「ポー」という持続音を「ポーン」という減衰音にしよう。
【DRとSLを操作して減衰音を作る】
↑「OP1」行、「DR」列の「00」をタッチ。OP1はオペレータ1の略だ(その下のOP2~4はオペレータ2~4)
↑「10」を選択して、[YES]をタッチ。
↑「OP1」行、「SL」列の「00」をタッチ。
↑「15」を選択して、[YES]をタッチ。
↑LCD下部のミニキーボードをタッチすると、時報のような「ポーン」が鳴る。キーボード右端の三角を一度押して1オクターブ上げれば、より時報らしくなる。
■各オペレータのパラメータ(1)
OP1~4の右から5つのパラメータ(AR/DR/SR/RR/SL)は総称して「エンベロープジェネレータ」という。キーボード打鍵から離鍵(後)までの出力レベルの変化を設定するパラメータだ。
AR(Attack Rate)
打鍵後、出力レベルが最大に達するまでの時間を設定(0~31)。31なら打鍵と同時に最大レベルに達し、値が小さいほどレベルがゆっくり上がっていく。(0では音が出ない)
DR(Decay Rate)
出力レベルが最大に達したあと、一次減衰に要する時間を設定(0~31)。値が大きいほど速く、小さいほどゆっくり減衰する。0では減衰しない。
SR(Sustain Rate)
DRで設定した一次減衰後の、二次減衰時間を設定(0~31)。値が大きいほど速く、小さいほどゆっくり減衰する。0では減衰しない。
RR(Release Rate)
離鍵後の減衰時間を設定(0-15)。値が大きいほど速く、小さいほどゆっくり減衰する。
SL(Sustain Level)
DRで設定した、一次減衰時間経過後のレベル(0~15)。値が小さいほどレベルが大きく、値か大きいほどレベルが小さくなる点に注意。つまり、0にするとまったく減衰しない。
↑エンベロープジェネレータのパラメータは、図で覚えた方が早い。SLのみが「レベル」を、その他は「時間」を設定するパラメータだ。
↑iYM2151の画面下部をタッチすると現れるスタッフ名表示。ここでもエンベロープチャートを確認できる。
エンベロープチャートをじっくり見ると、「減衰音はDR、SL以外のパラメータを操作しても作れるんじゃね?」ということに気付くだろう。答えがわからなければ、下の写真をクリック。
↑「DR、SR」以外のパラメータを操作して作った時報(一例)。
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2012-05-18 06:41
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コメント(2)
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とっても助かります。iYM2151、買ってみたものの、おっしゃるようにマニュアルが乏しく、まさに樹海で遭難寸前でした。って、今まではM01で遊んでたんですが、せっかくiPADを手に入れたのでtryしてみましたが、敷居が高い高い(失笑)。
教材のレベルがちょうどいいです。
ついでにと言っては失礼ですが、アルゴリズムの違いについてもご教授お願いできませんか~
よろしくお願いいたします。ペコリ
by satcon0203 (2012-07-29 17:38)
コメントありがとうございます。
波形メモリシンセやアナログ(エミュレート)シンセの経験しかないと、FM音源(倍音加算音源)は理解しにくいかもしれませんね。参考文献もほぼ絶版で入手困難ですしね。
ただ、仕組みがわかれば他のシンセでは出せない音が作れる面白い音源なので、めげずに取り組んでみてください。
私も続きが書けるよう頑張りますw
by gaecen (2012-07-31 06:53)